東京ルミナスピラー

「おいおい待て待て、じゃあ何か? お前が灯や夕蘭に鬼の細胞を入れたってのは嘘ってことか?」


話がわかっていない様子で宗司が尋ねたが、津堂は呆れたように溜め息をついた。


「嘘ではない。鬼から取り出した、鬼の魂の一部をその実験体にも注入してやった。だが、その娘は強く拒絶したせいか、適合しなかったみたいだな。名鳥の娘は良く適合したようだが」


その言い方だと、夕蘭は鬼の魂との結合を拒否したけど、灯は望んだみたいに聞こえる。


「いい加減黙れよ! 灯が望むはずがない! あんな化け物になることを!」


「化け物になることを望まなくとも、強くなることを望んだのではないか? 傍にいる者が強くなって、自分もそれに追い付きたいとな。その想いがあの娘と鬼の細胞を結合させたのだ」


まるで、ハンマーで頭を殴られたかのような衝撃だった。


つまり……灯がああなってしまったのは俺のせいだってのか?


俺が強くなって、灯が俺に追い付きたいと願ったから。


「ここに来てとんでもない秘密をサラッと言いよる。葵くん、耳を貸すな。たとえそれが真実やとしても、過ぎてしもたことや! 未来を見ろ! お前はバベルの塔に行くんと違うんか!」