東京ルミナスピラー

「大和さん、北と南に分かれるのはいいとして、ど真ん中はどうするつもりだよ? そこに津堂達がいたらまんまと逃げられちまうぜ?」


宗司まで通信を使いこなしている。


神凪派なんて派閥のリーダーだったんだから、それくらい使いこなせるってわけか。


……俺だけなんか、スマホを持ってない学生みたいな疎外感を感じてしまうな。


「真ん中はお前ら浜瀬組と、ワシとマスターと美空ちゃんで攻めるで! 津堂と煌我を捕まえて後方の憂いを無くす! 実質、バベルの塔攻略前の最後の戦いやと思え!」


随分熱い想いをグループ通信でぶつけたもんだな大和さんは。


だけど、同じ軍じゃない美空ちゃんと大塚さんはのほほんとした様子で俺を見ている。


きっと、説明が欲しいのかな。


「あーもう。こういう時、軍が違うと面倒だよね。マスターもそう思わない?」


「フフ。そうですね。しかし我々密偵は、相手の表情や筋肉の動き、果ては思考時間までを読み取り、何を伝えようとしているかを判断するという特殊な……」


「僕は密偵じゃないからわかんないの! まあ、知らない仲じゃないから……良いよね?」


美空ちゃんがそう言って指を鳴らすと、突然頭の中に大勢の人の声が聞こえ始めたのだ。