東京ルミナスピラー

「そんなの出来るわけないじゃん! 僕を何だと思ってるのさ、このハゲ! デブ!」


出来ないのは良いとして、散々な言われようだな大塚さん。


いつもはあれだけ穏やかなのに、今の一言でかなり顔が引きつっているのがわかるよ。


「確かにそれが出来ればええんやけどな。両国を通り抜ける時間が短ければ、ポーン達も襲ってはこんいうことかな。せやったら高速で走り抜ければ……」


大和さんがそう呟きながら天井を見上げた時だった。


「……電車を使うのはどうですか?」


同じ浜瀬組にいながら、ほとんど声を聞いたことがなかった松坂さんが言った言葉に、大和さんの顔が明るくなる。


「そ、それや! それやで! なんや兄ちゃん、ええ答え出してくれるやん! 影は薄いけどここぞとばかりに輝くな!」


「さすがだぜ松坂さん! いるかいないかわからねぇのに、こんな時だけ存在感を出してくるじゃねぇかよ」


褒められてるのかけなされてるのかわからないな。


ほらほら、松坂さんが今にも泣き出しそうに目に涙をためてるじゃないか。


「どや、美空ちゃん。電車を引っ張ることは出来るか? 浮かすわけやない、線路の上を走らせるんや」