勝利の余韻なんて何もない。
俺達は、一人の大切な友達を失ってしまった。
黒井を倒したこの隙に、バベルの塔を攻略しようという話もあったけど、タケさんが復活していないのと、俺の日本刀が折れたということでその話も保留となってしまったようだ。
何より、津堂と煌我との決着もまだだし、黒井を倒しても人体実験が終わるわけじゃない。
そう考えると、津堂を止めることこそがこの悲劇と止めることなのだと思う。
「ありがとう、父さん。姉さんと灯と同じ場所に、蘭子の墓を作ってくれて」
「……お前も灯も、大事な友達だったんだろ。黒井のやつ……いつからあんな狂ったやつになっちまったんだ」
朝になって、やって来た北軍の善吉医院に近い寺。
その敷地内に三人の墓がある。
親の為に子がいる……黒井はそう信じて疑わなかったようだし、それを実行していた。
蘭子は道具のように扱われて、最後は黒井の子を産まされようと。
あの場にいた人全員が、その狂気と惨劇を目にして、心を抉られたような気分になったに違いない。
気になるのは、蘭子の腹から飛び出して動かなくなったあの気味の悪い生物が、蘭子の遺体を回収した時には消えていたことだ。
「とりあえずは黒井が死んで、東軍の侵攻は止まったみたいですが、南軍は西軍に駐留させてます。黒井が復活するまでに片付けておきたい問題はいっぱいありますからね」
俺達は、一人の大切な友達を失ってしまった。
黒井を倒したこの隙に、バベルの塔を攻略しようという話もあったけど、タケさんが復活していないのと、俺の日本刀が折れたということでその話も保留となってしまったようだ。
何より、津堂と煌我との決着もまだだし、黒井を倒しても人体実験が終わるわけじゃない。
そう考えると、津堂を止めることこそがこの悲劇と止めることなのだと思う。
「ありがとう、父さん。姉さんと灯と同じ場所に、蘭子の墓を作ってくれて」
「……お前も灯も、大事な友達だったんだろ。黒井のやつ……いつからあんな狂ったやつになっちまったんだ」
朝になって、やって来た北軍の善吉医院に近い寺。
その敷地内に三人の墓がある。
親の為に子がいる……黒井はそう信じて疑わなかったようだし、それを実行していた。
蘭子は道具のように扱われて、最後は黒井の子を産まされようと。
あの場にいた人全員が、その狂気と惨劇を目にして、心を抉られたような気分になったに違いない。
気になるのは、蘭子の腹から飛び出して動かなくなったあの気味の悪い生物が、蘭子の遺体を回収した時には消えていたことだ。
「とりあえずは黒井が死んで、東軍の侵攻は止まったみたいですが、南軍は西軍に駐留させてます。黒井が復活するまでに片付けておきたい問題はいっぱいありますからね」



