東京ルミナスピラー

「やった……やりやがった。あの黒井を……葵が」


「光の粒に変わった……ということは、まだ復活すると言うことですから、油断は出来ませんが。それでも、この勝利は大きい。何より……蘭子ちゃんの仇を討てたというのが彼らにとっては大事でしょう」


父さんも結城さんも、俺達が黒井を倒したことに安堵している様子だが、俺達には喜びなんてちっともなかった。


黒井は光の粒に変わったのに、蘭子はそのまま死んでしまった。


ソウルストーンを使って……とか言っていたけど、あれはもしかして蘭子のソウルストーンを使っていたということなのか。


あの美空ちゃんでさえ、空気を読んでか俺に声を掛けるのを戸惑っている様子だ。


そんな中で、宗司が立ち上がって蘭子の遺体に歩み寄った。


自分が着ている服を脱ぎ、腹部が空洞になった蘭子に被せて。


「悪ぃ、葵。やっぱり何を考えても、どんな言い訳を考えても、蘭子がこうなっちまったのは俺のせいだから……俺には何もしてやれねぇ。だから、最後まで友達だったお前に頼むわ」


振り返って、ボロボロと涙を流している顔を俺に見せた宗司は、走ってスカイツリーの縁へと向かって、そして飛び降りたのだ。