東京ルミナスピラー

半鬼化しているからか、それとも黒井のスキルなのか、いくらダメージを与えてもすぐに傷が回復する。


これはどれだけ細かいダメージを与えてもキリがない。


一気に命を刈り取る一撃が必要だ。


黒井の身体と空中を蹴り続け、もはや目では捉えきれない程の速度に達した俺は、最後の一撃を入れる為に黒井の前に着地して、深く腰を落とした。


加速の効果を乗せて、超高速の攻撃を黒井に食らわす為に!


と、思っていたのに。


「残念だったなぁ。最後の一撃に賭けてたのは、お前だけじゃなかったってことだ。一撃で仕留めに来る……そう考えたら、罠を張るのは容易い。だろ?」


俺と同じように、黒井もこのタイミングを狙っていたのだろう。


超高速で飛び回る俺を捉えようとするのではなく、狙っている場所に来たタイミングで攻撃を仕掛ければいい。


単純だけど、効果的な攻撃。


黒井のランスが俺の腹部を貫き、俺は口から血を吐き出した。


まずい……完全に先を読まれた。


タケさんが言ってたっけ。


強いやつの戦いほど、勝負は一瞬で決まるって。


それはきっと、こういう読み合いの末にピタリとハマった方が勝つってことなんだろうな。