「第二波? すぐには来ないと思うよ? それよりも僕は、日が変わってすぐに少人数での侵攻があると思うから、それは気を付けた方がいいと思うけどね」


ドアを開けっ放しにしてシャワーを浴びている美空ちゃんが、浴室から今後の東軍の動きについて予想を話してくれている。


「第二波より早くに侵攻があるって、そういうのか? もしかしてその情報を知ってた?」


「ちょっと! 何見てんよの! いい? 僕と葵くんは友達で、そういう関係じゃないんだから裸を見るのもなし! まあ、添い寝くらいはしてあげるけど。友達だからね」


顔を上げた途端にこれだ。


というか見られたくないのにドアを開けっ放しにするなんて、どういうことだよ。


「まったく……てか、侵攻の話なんて考えたらわかることじゃない? 日が変われば壊れた街は元に戻る。そのタイミングで第二波の大軍勢で攻め込めば、またビルを倒されて進路を制限されるかもしれない。それなら少人数で、闇に紛れて侵攻してしまえってさ」


街が元に戻るタイミングで……か。


確かにそのタイミングであれば、爆弾を仕掛けるのも間に合わないし、先行してビルを倒壊させるのを防ぐことも可能かもしれないな。