東京ルミナスピラー

緑川に続いて、近くから女性の声が聞こえるけど、どこにいるかがわからない。


目でその声の主を探そうとしても、姿を捉えられないのだ。


「葵、気付いてるか? この男を中心に、鬼が避けているみたいだ」


女性の声に気を取られていたけど、結城さんが言うように、緑川を中心に鬼達がいなくなった。


話には聞いていたけど、こいつもまさか。


「お前も津堂に改造されたのか、緑川秋太!」


「その言い方は好きではありませんね。死ぬよりは生きていたいと思うのは当然ではありませんか?」


緑川から離れ、日本刀とトンファーを構えて周囲も警戒する。


鬼の群れが続々と秋葉原の方に向かって移動しているが、ここだけは川の中州のように流れに飲まれていない。


「マスターから聞いてる。緑川秋太、あんたは心臓に持病を抱えていたんだって? で、安藤ってのは安藤美空だな? 筋肉が萎縮する難病だって」


「そこまでわかっているなら話は早いですね。どんな姿になろうとも、何をされようとも、生きていられるというのは事実なのです。ねぇ? 安藤さん?」


さっきから安藤ってやつに話し掛けているけど、姿が見えないんだよな。


どこにいるんだ?