東京ルミナスピラー

「やれやれ、嫌われたもんだな。拓真、舞桜を頼んだぞ」


「勝手に頼むんじゃねぇ! でもまあ……好き勝手動かれるのも困るから面倒は見てやるけどよ」


こっちはこっちで複雑な関係だな。


結城さんは既に結婚してるから、舞桜がいくら好きでもその想いが実ることはないんだ。


王我くらい適当だったら、結婚していようが関係なく抱いただろうけどさ。


「よっしゃ。時間はないが、最善の戦略を考えたで。今から言うから耳の穴かっぽじってよう聞いてくれ! まず、敵は浅草橋駅に最前線を構築しとる。広範囲に、どのルートを通ってこっちまでやって来るかわからんくらいにな」


大和さんが説明を始めると、皆PBSを開いて地図を確認する。


両国国技館から扇状に広がっているのが各軍の領土だ。


「広域に人員を配置するとなると、この戦力じゃ足りませんね。西軍の人達はもう配置に着いてるんですか?」


結城さんの言うように、これだけ広い範囲を守るとなると人数が足りない気がする。


仮に東軍が満遍なく散らばったとして、それを全部取りこぼすことなく倒すなんてことが出来るのだろうか。


「それに関しては大丈夫や。一網打尽にする作戦を考えとる」