東京ルミナスピラー

片腕で扱い易い武器を選んだのだろう。


素早く振れる短剣に持ち替え、タケさんに襲い掛かる宗司。


「お前はどうなんだ北条葵! 昴を倒して南軍を力で押さえ込んで! バベルの塔に向かう為に従わせたんだろ! そいつらの人生丸ごと背負う覚悟はあるんだろうな!」


突き付けられた短剣をメリケンサックで弾き、もう片方の拳で宗司を殴り付けるが、それを予測して宗司も回避する。


足一本で立ち上がって、攻撃のチャンスを窺っている俺は、迂闊にこの中に飛び込むことが出来ない。


いやダメだ。


こんなことを考えている間に、俺はどんどん死に向かっている。


ダメージ覚悟でやるしかない!


「わかりません。わからないけど! 乗り越えた屍の先に望む世界があるのなら、俺は誰の屍だって乗り越えてみせる! それがタケさんや宗司の屍だとしても! 俺は叶えたい願いがあるから!」


「自分の願いの為に、この街の全員を殺してもいいってか? とんでもねぇ極悪人だな!」


「だから! 俺は死神でいい! 自分が救世主だなんて思っちゃいない!」


片腕での攻撃で、回転数でタケさんに圧倒される宗司。


腹部を蹴られ、そのあまりに強烈な一撃に宗司は腹を押さえて悶えた。


「だけど……そう言うエゴは嫌いじゃねぇ! 自分の幸せを考えられないやつが、他人の幸せまで面倒見られるかよ! 北条葵! お前の力は何の為にある! その答えを俺に示してみやがれ!」