東京ルミナスピラー

俺の目の前にいるのは本当に宗司なのか?


以前は、見ているのが恥ずかしいくらいに蘭子とじゃれ合って、言葉には出さなかったけど蘭子が好きなんだというのがわかったのに。


灯に似た女性……蘭子が言っていた沙也香って人か。


「い、一体どうなっとるんやこの国の道徳は。ワシは悪い夢でも見とるんやないか?」


悔しそうに拳を震わせて呟いた大和さん。


だけど誰もその言葉に対する答えを持ち合わせてはいなかった。


「タケさんとそろそろ決着をつけたくて沙也香も連れて来たけど、葵と戦ってるなら相当疲労してるでしょ? 沙也香が戦わなくて良いならそれに越したことはねぇ」


「俺とタイマン張るつもりもねぇやつがガタガタ抜かしてんじゃねぇぞ。神凪宗司。テメェが欲しいのは『西軍最強』の称号か、『運命の少年』の称号かどっちなんだよ」


タケさんのその言葉に、ピクリと眉を動かして。


「『運命の少年』? なんだそりゃ。愛する人も救えずに、その悲しみに心を砕かれそうになっても進めって言うのが『運命の少年』なら、そんなもんこっちから願い下げだ! 『西軍最強』ってのもあんたのことじゃない。今は俺が最強。それを理解しようとしない老人に、教えてやろうとしてんだよ!」