東京ルミナスピラー

「ちったぁ強くなったじゃねぇかよ。ここは素直に褒めてやるぜ。で? テメェはなにボサッと突っ立ってんだよ。女一人に戦わせて、テメェは高みの見物か? あ?」


……確かに。


今の夕蘭と同時攻撃を仕掛けていれば、タケさんに手傷のひとつも負わせられたかもしれないのに。


どうして俺は何もせずに二人の戦いを見ていたのだろう。


「ああ……そうか。タケさんに殺気を感じなかったからだ」


身体を貫かれるような鋭い眼光、凄まじい気迫。


だけどそこに殺気が混じっていなかった。


もしも本気で殺しに掛かっていたなら、蘭子はきっと首でも折られて殺されていただろうし、今の玄武爆殺掌だって斧ではなく夕蘭を狙ったはず。


わざと攻撃をずらしている違和感を、傍から見ていたら感じたんだ。


「……だから何だってんだよ。殺気なんてなくても、お前らを殺すことくらい出来るんだぜ? それくらいの力の差があるのがわからねぇのか?」


「それは本心じゃないでしょ? 現に、蘭子も夕蘭も殺されてないし、俺も死んじゃいない。タケさんは俺達を見極めているんじゃないですか? バベルの塔に向かうだけの力量があるのか、宗司の仲間なのか、後は……自分よりも強いのかどうかとか」