「……なるほどな。お前らは、なんで俺が宗司と戦ってるか聞きたいわけな?」
率直にその理由を尋ねると、タケさんはそう言いながらステージに上って。
ポケットに手を突っ込んで目を閉じ、ゆっくりと顔を上げた。
「俺は『ヴァルハラ』で、ここで死んだんだよ。もう戦えなくなったから、ある男に想いを託してよ。西軍最強の代替わり……言葉では簡単だが、口で言ったところで認めないやつがいる。だから、新しい西軍最強にその座を譲る為に俺はここで殺された」
ポツリポツリと話し始めたタケさんに、俺は眉をひそめた。
いや、俺だけじゃなく、夕蘭も大和さんも同じような顔をしている。
きっと、俺と同じことを考えているのだろう。
「まさか篠田さん。あんた、宗司に殺されようとしてるんやないやろな? あかん! あかんで! 死に急ぐことはワシが許さん!」
慌てた様子で大和さんが前に出て、タケさんを止めるように叫んだが……こっちを見たタケさんの目は鋭く、睨み付けるようで。
「あぁ? 誰が殺されようとしてるって? 逆だよ逆。中途半端な覚悟のやつは俺がぶち殺してやる。『運命の少年』だぁ? おもしれぇよ。その運命ってやつを、俺の牙で噛み砕いてやるぜ!」



