東京ルミナスピラー

これが大和さんの怖いところだ。


相手が油断しているところを突いて、一気に畳み掛けて来るから。


この状況だって、初めて会った時と似ている。


それにこの場所は……高いビルも多い。


「周囲の警戒を怠るな。どこから遠距離攻撃が来るか……いや、ビルが倒れて来るかもしれないから気を付けろ」


俺がそう言うと、大和さんは苦笑いを浮かべて。


「やっぱり葵くんはワシのことわかっとるな。いや、なんや人が変わったみたいやで。お前、ほんまに葵くんか?」


「何をわけのわからないことを言ってるんですか。そうやって喋ることも足止めになってるわけですよね?」


「そう言うこっちゃ。ほんまにやりにくいやつやで。ほんならいっちょ、頑張ってみるかの」


そう言って大和さんが左手に爆弾を取り出して、右手のナイフと一緒に俺に向かって投げる。


強化爆弾であっても、こうして放り投げられた物では人に致命傷は与えられないとわかっているはずなのに、まるで節分の豆まきの如く辺りにばら撒く。


トンファーを構えてナイフを弾こうとした瞬間。


ナイフ付近の爆弾が次々と爆発を始めて、ナイフの軌道が変化したのだ。


そして、その爆弾の中に一つ、閃光弾が混じっていて、ナイフを追っていた俺の目に、炸裂した光が強烈に射し込んだ。