『聖戦が開始されました。皆さん、頑張ってください』
その声が聞こえたと同時に立ち上がり、光の壁へと飛び込んだ俺達。
聖戦が始まったばかりだと言うのに、西軍に入る人も、西軍を守っている人も少ない。
「中央通りからタケさんの所に向かうぞ! 前線が昭和通りなら、そこは避けて通る!」
同軍の人間がぶつかっている場所に行けば、問答無用で俺達に攻撃を仕掛けてくる人達がいるかもしれないから。
そう思って中央通りを走っていたけれど……その判断は間違っていたのかもしれない。
「こりゃこりゃ……まーた予想外の顔が現れたもんやな。お前は篠田派か神凪派か……いや、どっちでもええわ。とりあえずここを通れると思わんことや」
走る俺達の前に、道の真ん中に不敵な笑みを浮かべた中年男性の姿が。
相変わらずみすぼらしい格好をしているその中年は……大和さん。
「大和さん、俺達は西軍でタケさんと宗司が戦ってると聞いて! 何が起こっているのか知りたくて来たんです! どっちの味方とかはないんですよ!」
「それが困るんや。今、西軍に葵くんが来ると、また新たな火種になりかねん。葵くんが付いた方が勝つ。それくらい微妙な力の差になっとるんや」



