東京ルミナスピラー

拓真と是松は……俺と灯なのかもしれない。


もっと早くに助けられていたら……。


その後悔が胸を締め付けるんだ。


「拓真さん……私は……」


「俺は美智が好きだ。笑える状況じゃないはずなのに笑ってくれて、身だしなみなんて考えていられないくらいに酷い中にいるのに、それでも綺麗な姿を俺に見せようとする美智が好きだ」


ゆっくりと後退しながらも、想いの全てを吐くように、拓真が是松に語り掛ける。


俺は……二人のこの世界の中には入れない。


いや、入るべきじゃないんだ。


そう考えて、俺は武器を下ろした。


戦いを放棄したわけじゃない。


ただ、この語らいだけは邪魔をしてはいけないと思ったから。


「でもお前は美智じゃねぇ。北軍浄化会の『彩子』。お前は殺す! 殺して俺の美智をお前から奪い返してやる!」


「拓真さん……」


二人の目から涙が零れた。


涙を流しながら、お互いに武器を振るう。


苦しいだろうな。


どんな意味の好きかは、俺にはわからない。


それはきっと、俺だけじゃなくて二人にしかわからないのだろう。


守りたかった人を守れなかったという苦しみ、愛してほしいと願いながら、口に出せなかった苦しみ。


そのすれ違いが、今、こうして武器を交える結果になってしまったのだ。