下校時間。
帰りの生徒だらけの、校門の真ん前。
ドドーンと、黒塗りの高級車を停め
高そうなスーツを着こなし
「綺月、こっち」と、手をあげているイケメン。
俺の目に飛び込んできた瞬間
反射的に、隣にいる和の陰に隠れた。
やめてくれ。
ただでさえ、あいつは
金持ち芸能人風のオーラを纏っているのに
俺の学校の奴らの前で、わざと振りまくの。
誰? あのイケメン!って、
女子の視線が集まってんじゃん。
「綺月の知り合い?」
「……ああ」
認めたくないけど
認めるしかない。
この浮世離れした金持ちイケメンに
『助けろメッセージ』を送ったのは
心が病んでいた、
昼休みの俺で間違いないから。



