ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目



 でも、
 和がキスしているのは、心美じゃない。

 天音の方。


 っていうか。

 天音が自分から、
 和の唇を奪ったように見えたが……





 慌てて顔を離した和。

 青ざめた表情で、
 その場に立ちつくしている。

 俺は、慌てて和に駆け寄った。




「和、何やってんだよ!」


「なに……って……
 ばつ……ゲ……ム……」


 和の奴、大丈夫かよ?

 男とキスして、
 魂が抜け出しちゃってるじゃん。



 俺が崩れそうな和の肩を
 支えたと同時、

 不気味に口角を上げた天音が
 和に囁いた。




「男とキスなんて、
 サイコーの罰ゲームでしょ?」


 和は返事もできないほどの
 放心状態。



 天音の目が、
 重い前髪で隠れて見えないだけに。

 幽霊みたいで ゾッとさせられる。




 毒が盛られているような天音の声が、
 さらに、和の心の傷をえぐっていく。


「覚えておいて。
 僕、心美ちゃんのためなら、
 君のこと、殺せるからね」


 
 天音って、こんなヤバい奴だったのかよ?
 マジで怖ぇ。

 心美に何かあったら、躊躇なく人を殺めそう。