「心美、聞いて」
「……うん」
「1か月後の復帰ライブ、
俺、心配なんだ」
「どうして?」
「2年のブランクが、予想以上に大きくてさ。
千柳達に劣ってる自分が、許せなくて。
正直、すっげー焦ってる」
初めてライブの不安を口にした俺に、
心美は俺の胸に頬を当てたまま、
穏やかな声を発した。
「綺月君が一番、カッコよかったよ」
え?
「私だけの前で、3人で歌ってくれた時。
綺月君が一番、輝いてるように見えたよ」
……
……
心美って、何者?
どれだけダンスレッスン受けても。
必死に歌いまくっても。
こんな俺じゃ、
ステージに立つ資格なんかないって、
焦って、自信を失っていたのに。
心美の言葉が心に沁み込んで。
すっげー楽になったし。



