めいっぱい詰め込まれた酸素のせいで、
苦しみだした肺。
追い打ちをかけるように、
心臓まで膨らみ出す。
なんで?
綺月君の顔が、私に近づいてくるの?
止まって。お願い。
ストップ。ストップ。
息がかかりそうなほどの、至近距離。
心臓が破裂しそうなくらい膨らんで、
目をつぶることしかできない私。
閉じたまぶたに、力を込めた時
吐息混じりの甘い声が、私の耳を襲った。
「立花、どうした?
目なんか閉じちゃって」
ふえ?
ニヤケ声で、からかわないで。
そりゃ、目を閉じちゃうよ。
綺月君の顔が、近すぎなんだもん。
恥ずかしすぎて
まともに綺月君の顔なんて、
見られないんだもん。



