ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目




 声に出した言葉と正反対な思いなんて、
 恥ずかしくて紡げなくて。

 でも、伝えたくて。


 私の頬に置かれた
 綺月君の手のひらの上に、
 私の手のひらを重ねてみた。




「心美、わかってるのかよ?」


「ん?」


「こんな近くで見つめられたら、
 キスしてっておねだりしてるのと
 同じだからな」



 え? わっ?



「わ……私……
 そういうつもりじゃ……」



 綺月君の手に重ねていた自分の手を
 慌てて振り払ったけれど。

 今度は綺月君の手に、捕まってしまった。




「俺のこと、どう思ってる?」


「え……と……」


「嫌いなわけ?」



 嫌いじゃないよ……

 でも……



「怖い……です……」


「俺が?」


「付き合っても……私なんか……
 すぐに綺月君に嫌われちゃうと思うから……」



 なんとか声に乗せた、心の闇。


 私の不安を包み込むように、
 綺月君が、
 私の手をギュッと握りしめた。