「綺月君……なに?」
「立花は、嫌なわけ?」
「お母さんと綺月君のお父さんが、
再婚するかもしれないってこと?」
「違うし」
じゃあ、なに?
「俺と…… 一緒に住むこと……」
ど……ど……どうしたの?
綺月君??
いきなり、自信なさげにうつむいて。
「立花さ、入学当初から、
俺のこと無視してるもんな」
ム……し……?
漢字の変換、『無視』で合っている?
「綺月君を避けたことなんて……
ないと思うけど……」
無視しているのは、綺月君の方だよ。
他の女の子たちが『おはよう』って言うと、
視線を合わせて『ああ』とか答えるのに。
私が挨拶しても、返事をしてくれない。
目すら合わせてくれない。
でも、それでいいと思っているよ。
だって、ボッチの私と話したい人なんて、
クラスにいないってわかっているし。
ましてや、
女子に大人気の綺月君と私が並んだら
ブサイクなボッチが、余計に際立っちゃうしね。



