ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目




「あ~もう!
 千柳も氷牙も、楽屋に帰ってろよ!」


 ステージ袖に押しやろうと、
 二人の背中に手を掛けようとした綺月君。

 千柳さんはするっと逃げて、
 私の方を向き直した。



 終始、
 ゆるゆる笑顔の千柳さんなのに。

 急に、真剣な光を瞳に宿して。
 どうしたんだろう?



「俺、心美ちゃんに謝らなきゃね」


「え?」


「俺がニセ占い師になって、
 心美ちゃんのお母さん達を
 くっつけようとしたこと、
 本当にごめんね」


「……いえ」


「でもね。俺、思ったことしか、
 二人に伝えてないから」


 え?


「一生を共にする、
 最高のパートナーだって伝えたけれど。
 本当にそう思ったからね」



 千柳さんの言葉。

 信じて、いいのかな?