ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目


 黒いジャケットに黒いパンツを、
 スマートに着こなす3人。


 赤色シャツの綺月君は、
 制服姿より色っぽくて。

 真剣な瞳で踏むハードなステップが、
 ダイナミックで。


 キラキラした綺月君から、
 目が離せられない。




 3人が、マイクを通して歌いだした。


 心の叫びを爆発させたような、
 荒々しくて、攻撃的な綺月君の歌声が、
 私の心を惑わしていく。




 綺月君……
 カ……カッコ良すぎだよ……



 ひゃっ!!



 ステージで歌う綺月君と、目が合った。



 イジワルそうにニヤッと微笑んだ綺月君は、
 脳がとろけそうなほどカッコよくて。

 歌いながら、見つめられている
 この状態が恥ずかしくて。



 目を逸らしたいような。
 絶対に逸らしたくないような。

 両極端な感情が、
 私のドキドキを跳ね上げていく。



 間奏に入ったけれど……



 ひぃえぇぇぇ……

 綺月君がステージ横の階段を降り、
 私の方に歩いてくるよ……




 どうしよう……

 逃げられない……



 逃げたいわけじゃないけれど、
 心臓が苦しいんだもん。

 停止しないか心配になるほど、
 心臓がバクバク跳ね続けているんだもん。