言われた通り、綺月君の後ろを歩く。
綺月君は、何も話しかけてこない。
私も、何もしゃべらない。
校門を出ると、黒い車が止まっていて。
降りてきた運転手に、綺月君が声をかけた。
「氷牙、急に迎えたのんで悪かったな」
「別に。
で、綺月は本当にいいんだよな?」
「……ああ」
「わかってるわけ?」
「何を?」
「綺月がまた、俺らを捨てたら。
今度は容赦しないからな」
綺月君も。
氷牙さんって呼ばれている、
真っ黒スーツにメガネが似合いすぎる、
大人カッコいい系のお兄さんも。
ぶつけ合う言葉が、キツイ。



