ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目

☆心美side☆



 大嫌い……
 大嫌い……
 大嫌い……

 綺月君なんて、大嫌い……



 頭の中で、何回も繰り返す。

 脳の奥の奥まで、刻み込まなきゃ。


 これ以上私が、
 綺月君に期待しないように……

 これ以上私が、
 綺月君を好きにならないように……



 そのためにも、
 私は保健室なんかにいたらダメ。


 綺月君が戻ってくる前に、
 ここから逃げなきゃダメ。




 そんなこと
 ちゃんとわかっているはずなのに。


『心美、ごめんな』


 綺月君が私に見せた、苦しそうな表情が
 脳内スクリーンに残ったままで。


 消えて!消えて!と懇願しても、
 より鮮明に映し出されてしまう。





 どれくらいの間、
 廃人みたいに
 床に座り込んでいたんだろう。




「心美……入るぞ……」


 自信なさげな声と共に、
 綺月君が入ってきて。


「俺の秘密、全部心美に話すから。
 ついて来てくれない?」


 私のカバンを渡されて。


 無表情のまま、私はコクリと頷いた。