「心美、ごめんな」
「……」
「あの時、俺がオマエに言ったことは……
全部嘘だから……」
教室の教卓の下に、
無理やり心美を押し込んで。
さんざん、酷い言葉を浴びせたよな?
「オマエが嫌いとか……
明日華と付き合いたいとか……
全部全部、嘘だからな」
膨れ上がった嫉妬で暴走して。
心美を苦しめて。
本当に悪かったって思ってるからな。
「本当に……ごめん……」
後悔を思いを詰め込んで、
声に溶け込ませたのに。
大好きな女の心には、全く響いていない。
「そういうの……
本当に……やめて……」
涙交じりの声で、跳ねのけられた。
「私は綺月君のこと……
大嫌いになるって決めたんだから……」
は~~。
どうしたら、俺の思いが伝わる?
抱きしめる?
キスをする?
そんなことをしても、
さらに嫌われるだけ。
もっともっと、
心美の心が苦しみで染まるだけ。
「心美……
保健室で……待ってて……」
「……」
「俺が戻るまで……
絶対にここにいて……」
俺はその言葉を残し、
保健室から飛び出した。



