ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目




「これだけは、約束して」


「何をだよ?」


「もし綺月君が、心美ちゃんとうまくいっても。
 僕から、心美ちゃんを取らないでね。
 心美ちゃんは、
 僕の精神安定剤みたいなものだから」


「わかったよ」


「綺月君、本当に分かった?
 心美ちゃんがいなくなったら、僕、
 何しでかすか、自分でもわからないからね」



 わかった、わかったと頷くたび。

 俺の心の中に、
 不安がモクモクと積もりだす。



「天音と心美は、友達ってことだよな?」


「友達以上、恋人未満って感じかな?」


「それ、危険領域じゃん」


「そうかなぁ?」



 本当に、信じて大丈夫なのか?

 心美に依存しすぎている、
 天音のことを。