「保健室。今、
心美ちゃんしか、いないだろうな」
は?
「保健の先生、
カウンセリングルームにいるから。
何かあったら呼んでって言ってたし」
「天音……それって……」
俺に、
心美に会いに行け!って言ってる?
「でも俺……
もう……心美のことは……」
「諦めるの?」
「え?」
「綺月君は諦められるの?
心美ちゃんのこと」
「だって俺……
すっげー酷い言葉、心美にぶつけたから」
教卓の下で泣いてる心美を
思い出すと、
あの日の自分を殴りたくなる。
「綺月君、心美ちゃんに謝ってきて」
「今?」
「そう、今すぐ」
そんなこと言われても……
俺、まだ。
どんな言葉を伝えれば、
心美の心の傷を癒せるのか、
わかんねぇし。
「心美ちゃんにつけた傷は、
綺月君にしか治してあげられないんだよ。
わかる?」
わかるよ。天音の言ってること。
傷をつけた本人が、心から謝んねぇと。
心美は一生、俺がつけた傷を思い出して、
顔をゆがめ続けるってことだよな?



