ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目




「同じクラスにいて、
 綺月くんは気づかなかったの?」


 呆れ声の天音に
「……ああ」と、情けない声を返す。



「綺月君の頭ン中、
 どれだけおめでたいの?
 心美ちゃん、教室で
 ビクビクしてたんじゃないの?」


「俺にムカついて……
 うつむいてるのかと思ってたから……」



 自分にがっかりすぎて、
 うつむくことしかできない俺。

 
 階段を踏み鳴らし、
 天音が俺のとこまで上がってきた。




「この、鈍感男!」


「はぁ?」



「って、
 綺月君に文句を言う資格はないか。
 僕だって気づかなかったから。
 心美ちゃんが、いじめられてたこと」



 天音も俺も。
 心美への懺悔の気持ちで、
 ため息が止まんねぇ。



「でもね。
 僕、本気で思ってたんだよ」


「何をだよ」


「綺月君になら
 心美ちゃんを託してもいいかなって」



 へ??

 天音の奴……

 今……なんて?