1時間目が始まっても、
教室に戻る気になれない俺。
居場所なんてなくて、
屋上に続く階段を登る。
その時、
上から天音が降りてきた。
声をかける勇気なんてない。
こいつに、
何話していいかわかんねぇし。
お互い無言ですれ違う。
俺が、屋上のドアに手をかけた時、
天音の声が、階段を駆け上がってきた。
「良かったね、綺月君。
僕に突き落とされなくて」
は?
「前に僕、言ったでしょ?」
何をだよ?
「心美ちゃんのためなら、
僕、人を殺せるって」
心美への罪悪感が
沸き上がった俺に、背を向け。
階段を下りていく天音。
その足を止めたくて、
今度は俺が、心に溜まったモヤモヤを
天音にぶつける。
「心美は一緒じゃないのかよ?」
「保健室。ベッドで寝てるよ」
「心美ってさ……いじめられてた?」
机に落書きされたり。
水かけられたって、言ってたけど。
本当かよ?



