ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目




 天音君……

 なんで
 カミングアウトなんかしちゃうかな……


 小学校の頃から、友達からの
 偏見やいじめに苦しんでいたでしょ?



 だから高校は、
 誰も自分のことを知らない場所で。

 自分の本性を隠して、人生をやり直したいって
 言っていたのに。



 私の……
 せいだよね……?


 私がイジメられていたから、 
 天音君はカミングアウトなんか
 しちゃったんだよね?



 やっぱり私……疫病神だよ……





「心美ちゃん、保健室に行こうか」


「待って天音君。机が……」


「このままでいいよ」


「でも……」


「もう僕のこと、隠す必要ないからね」




 天音君は、無邪気に笑った。


 私に、傷を負った心を見せないように。

 思いっきり、口角を上げて。

 


 天音君のその笑顔……

 痛々しいよ……




「わかった……行く……」


 天音君に従うように歩き出だした私。

 教室を出る時、綺月君と目が合った。



 何を考えているのか全くわからない、
 困惑気味の瞳。


 私はふっと逸らして。

 天音君と保健室に向かった。