ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目



 天音君と学校の門をくぐり。
 あっさり教室に到着。


「心美ちゃん、大丈夫?」


「あ、うん。
 天音君、またお昼休みにね」



 綺月君との出来事を
 全て知っている天音君に、
 手を振ったけれど。


 天音君が隣の教室に入った瞬間。

 ストン。

 手と一緒に、笑顔も落っこちた。



 教室に入り、
 うつむいたまま、自分の席へ。



 綺月君を見るのはやめよう。
 そう、心に誓ったのに。


 男子と笑いあっている綺月君の声は、
 私の耳に入り込んできてしまう。


 
 この声……
 大好きだったな……




 綺月君の声に、
 幸せ満開の笑い声が重なった。


「綺月、またカラオケ行こうね」


 確認しなくてもわかる。
 明日華さんの声だ。



 なんだろう、この胸の痛み。


 綺月君なんて大嫌い。

 そう思うのに……


 嫉妬に似た、ギスギスした痛みが、
 暇なく襲ってくる。



 痛みをごまかしたくて、
 教科書を机に入れようとした時。

 机の右上から、目が離せなくなった。




 何……この文字……