ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目

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 次の朝。

 綺月君に会いたくなくて。
 学校になんて行きたくなくて。

 布団の中で、目を閉じっぱなしの私。



「心美ちゃんの寝顔、可愛すぎ」


 いきなり、頬をツンツンされ。

 
「早く起きないと、抱きしめちゃうからね」


 私の布団に潜りこまれ。

 むぎゅっと抱きしめられ。

 頬を頬ですりすりされ。



「早く、交代してよ」


「次は、私がここちゃんの隣」


 勝手に始まってしまった、
 3姉妹喧嘩。



「あの……」


「あ、心美ちゃん。今朝もかわいすぎ」


「ここちゃん、早くしないと、学校遅れちゃうよ」


「天音の作ったハムエッグも、冷めちゃうからね」



 う……
 このお姉様がたに言えない……

 私は今日、学校を休みたいなんて。



「なんで?」って心配され。
 綺月君とのことを話したら。

 この3姉妹は、かなりの確率で噴火する。
   


 私の学校に乗り込み。

 綺月君の机に、片足を乗せて。

『心美を傷つけたのはお前か!』

 ドスの効いた声でわめきちらす。



 そんなことしたら、警察を呼ばれて。

 天音家3姉妹。逮捕!!



 ダメダメ。

 そんな悪夢、絶対に阻止しなきゃ。




「心美ちゃん、どうしたの?」


「学校に行く準備、してきます」



 私はそう言うと、
 お姉さんたちの部屋から飛び出した。