心美が顔をそむけても、
また、俺の唇が心美の唇を捉えて。
逃げて。
それを俺の唇が、また捕まえて。
必死に抵抗していた心美が、
やっと脱力した。
俺も
心美の唇に触れるのをやめた。
「どうして……
こんなこと……するの……?」
涙交じりの心美の声。
罪悪感が湧き出るのを、
唇を噛みしめて、必死に抑え込む。
「大嫌いだから。オマエのこと」
「……」
「心美を抱きしめたりキスしたり。
なんでそんなこと、してきたかわかるか?」
「曲作りの……ため……?」
「違うし」
それは違う。
本当に違うけど……
今から俺が言うことも
本当は……嘘だから……
「俺に惚れさせて、
ボロボロにふってやろうと思って」
「な……んで……?」
「親同士の再婚、
ぶち壊したかったから」



