「お弁当もご飯も……
お母さんが作ってるでしょ?」
「心美は、弁当どうしてるわけ?」
「料理は……
天音君が作ってくれるから……」
「羨ましいこと」
憎たらしい声で、嫌みを放った俺に。
「お母さん、料理苦手だから。
綺月君のお弁当も、
天音君に作ってもらう?」
心配そうに俺を見上げた心美。
「天音君のご飯、
すごくおいしいんだよ」
ふわっと微笑んだ心美に、
はっきり怒りを感じた。
「心美さ、天音と
離れた方が良いんじゃね?」
「な……なんで?」
「あいつ、心美以外に友達いねぇし」
「それは、私も同じだもん」
じゃあ、俺の存在は?
友達より下かよ。
「心美に友達ができないのは、
アイツのせいじゃん」
「え?」
「天音がオマエの
疫病神だって言ってんの」
「何……それ……」
「天音って暗くて、ダサくて。
確実コミュ症じゃん」
「違うもん」
「目が見えねぇくらい前髪長くて。
お化けみたいでさ」
やべっ。俺。
他人がどう生きようと、関係ねぇって、
普段は思えるくせに。
天音の悪口。
止まんねぇ。



