昼休み明け。
午後しょっぱなの授業は、実験室。
一人ぼっちで歩く心美の腕をつかみ。
誰もいない空き教室に、引っ張り込み。
教卓の下に押し込んだ。
「ひゃっ!! き……綺月君?」
「心美さ、
いつまで家に帰んねぇつもり?」
「授業……始まっちゃうよ……」
「答えたくねぇの?」
教卓に手をつき、
心美を見下ろす俺の瞳に。
体を震わせ縮こまる、心美の姿が映る。
俺はこいつを逃がしたくなくて。
しゃがみこんで。
教卓の足を両手で掴んだ。
「俺の質問、無視する気?」
「そうじゃないけど……
いつまでって聞かれても……」
「今日も帰んねぇつもりなのかよ?」
「天音君のお姉さんたちが……
良くしてくれるから……」
は? 理由、違くねぇ?
姉さんとか、関係なくねぇ?
天音と一緒に
いたいからなんじゃねぇの?
「私が家に帰らないと、困る?」
「は?」
「ご飯とか……お風呂掃除とか……」
オマエに帰ってきてもらいたい理由。
家政婦をやらせるためじゃねぇし。



