「へ~。こんなに描いてるんだな」
まっ……待って!!
今まで描いたドレスまで見るなんて、
聞いてないよ!!
「俺、このデザイン好きだけど」
綺月君が指さしたのは、
フワフワのレースで覆われた、
真っ赤なドレス。
「苺っぽい色だし。
心美に似合いそうじゃん」
ひょ……ひょえ!!!
今、綺月君。
私に似合いそうって言った????
目、見えてる?
私の顔も、パーツの輪郭まで、
はっきり見えてる?
私なんかが……
ドレスが似合うなんて……
あるわけないよ……
天音君のお姉さんが用意してくれた、
この大人ワンピースだって。
服が怒りだすんじゃないかって程、
ブサイクな私に、不釣り合いだし。
綺月君、仮の彼氏として
優しいことを言ってくているのかな?
そうだった!!
私も彼女役、頑張るんだった!!



