ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目



「俺は……」


「明日華さんみたいな人?」


 は?


「顔だけじゃなくて、声もかわいいよね。
 実は私……」



 モジモジする心美の声を


「お待たせしました~。中へどうぞ~」

 陽気なおじいちゃんスタッフの声が、
 かき消した。



 実は私って、続きは何だよ?
 そう、聞き返したかったのに。



 隣同士のブランコに座る直前。

 いきなり心美が俺の前に立ち……



 ……
 ……


 はぁ???

 なんだ、この状態は!!



 恥ずかしそうにモジモジする心美が。

 俺の右手を、両手で包んでるし!!




「心美……?」

 
「手……
 繋いでほしかったから……」



 そう言って、心美はすぐに離れ。

 真っ赤な顔で、ブランコに乗り込んだ。




 時間差。

 多分、10秒遅れ。


 俺の顔も、わかりやすいくらいに
 火照りだした。