「心美はさ、ヴァンがこの世に存在したら、
付き合いたいとか思うわけ?」
「……思わないかな」
「なんで?」
「ヴァン様って、大好きな子のためなら
命かけちゃうでしょ?
私のために自分を犠牲にするなんて、
見ていられないから」
確かに。
アニメの中のヴァンは、
好きな女のためなら、平気で自分の命を
差し出そうとするからな。
「綺月君は?」
「ん?」
「好きな女の子のタイプってあるの?」
「答えなきゃいけねぇのかよ」
「あ……ごめんね。
そんなこと聞いちゃって。
答えなくていいよ」
顏と両手を、全力で振る心美。
ハムスターみたいで、かわいい奴と、
勝手に笑みが、こぼれてしまう。



