ぼっちのキミに毒はまり ゾルック 一人目


☆綺月side☆



 あぁぁぁぁぁぁ……

 心美、微笑むな!

 俺の瞳を、ウルっと見つめて。
 全力で微笑むな!!


 心美の手を引っ張って。

 誰もいないところに、
 連れ込みたい願望に、襲われたし。




 繋がれた手から伝わる、
 心美の温度。


 俺のドキドキも
 心美に伝わってるんじゃないかって、
 心配になる。



 早く手をはなさねぇと、
 俺、幸せでバタって倒れるかも。


 そんな不安を抱えていたはずなのに。


 入り口でスタッフにスマホを見せて。

 手首に、乗り放題のバンドを
 巻いてもらうため、
 繋いでいた手が、強制的に離され。


 ――10分経過。


 心美の手……

 握りたくてたまんない……



 クルクル回る空中ブランコの列に並び、
 未だに手を握るタイミングが
 つかめない俺。



 意味わかんねぇ。
 俺の、暴走って。


 いきなり気持ちが高ぶって、
 キスしちゃうことがあるくせに。

 ただ手を繋ぐことが、できないなんて。