「心美ちゃん、手遅れになっちゃうよ?」
「どういうこと?」
天音君の視線の先を、目で追う。
男子6人でお弁当を食べている
綺月君の肩に、
クラスメイトの『明日華(あすか)』さんが
両手を置いた。
「綺月君狙いって、バレバレだよね?」
「そんなこと……
私には……関係ないもん……」
めいっぱいの強がりをこぼす。
でも、明らかに痛みだしたハート。
女子なんて興味なし。
そんな綺月君なのに……
明日華さんに笑った。
フッて。優しく。
美男美女。
街を歩いていたら、
芸能界にスカウトされそうな二人。
明日華さんは見た目だけじゃなく、
声までかわいい。
綺月君狙いの女の子たちも
「明日華には勝てないよね~」と
諦め声をあげている。
クラスの女子が諦めているのに
私なんかが、
明日華さんに勝てるはずないよ。



