「……来たか、名鳥」
ズシンズシンと、フェンリルが暴れる振動が響く両国駅で、久慈はオーディンとフェンリルの戦いを見ながら皆を待っていた。
巻き込まれればただでは済まないが、ここで負ければいずれ消耗して死んでしまうのは明白だったから。
「こんな場所に呼ぶとはね。何か策があるのかい?久慈ちゃん」
名鳥達が両国駅に着くと、そこには既に北軍を除く各軍の主力メンバーが集まっていて、作戦の決行を待つだけとなっていた。
秋本だけは変わらずフェンリルと戦っていて、この場所にはいなかったが。
「北軍が来たら話そうと思っていたけどな。別に何度話したって同じか。全員の力を集結して、一撃必殺を狙う」
「バラバラに攻撃しててもダメってわけね。まあ、その方がわかりやすいから良いけどさ。どうやってそれを実行する?」
力を集結してと言っても、全員が全く同じタイミングで攻撃を仕掛けられるはずがない。
それは久慈もわかっているだろうに、その上で提案するのだから、考えているのだろうと名鳥は考えた。
「ああ、北浦を使う。こいつの超能力はレアな力だ。先に秋本がやった攻撃の、さらに強力な一撃を放つ。文字通り、力を集結してな」



