東京ヴァルハラ異聞録

ビショップゾンビの血液が辺りに飛び散る。


ビクンビクンと身体が暴れ、撒き散らされる血液。


それに当たらないように、俺と沙羅、恵梨香さんは、飛んで来る血液の一滴にまで注意を払い、武器で防ぎながら回避する。


強い溶解性を持つこの血液も、武器には効果がないようで、見切るのは容易だ。


問題は……下にいる人達。


月影の方に集まった拓真と川本は、ホーリーフィルムのおかげか、血液を浴びても溶けずには済んでいるようだけど。


「いって!!いってぇ!!おいお前!しっかり防げ!」


「無茶言わないで!こんな量、防ぎ切れるわけないでしょ!」


三原に文句を言われながらも、麻衣は良く防いでくれてる。


だが、俺達が気になったのはそのさらに下にあった。


「見て。斬られた部分が階段を上って来てるよ!」


沙羅の言う通り、切断された頭部が、片腕だけで階段を這い上がり、麻衣達に迫っていたのだ。


こいつは……厄介だ。


攻撃すればするほど、身体から血液が噴き出し、俺達を追い詰める。


さらに死なないとなると、対処のしようがないじゃないか。


「お前達!血の量が減ったら上がって来い!下から来てるぞ!」