東京ヴァルハラ異聞録

「ええっ!!嘘でしょ!!」


「くっ!ホーリーフィルム!!」


麻衣が盾を構え、ビショップゾンビの攻撃を受け止める。


月影はその攻撃を回避したが、壁に打ち付けられたビショップゾンビの拳が砕け、飛び散った血液をモロに浴びてしまったのだ。


「麻衣っ!!月影っ!!」


パンチの軌道を逸らし、反発する力の方向を変えた麻衣は、何とか体液を浴びずに済んだが、問題は月影だ。


「だ、大丈夫!ジュワユースが守ってくれたから!!」


そう言い、階段を上った月影。


身体中にビショップゾンビの血液を浴びてはいるが、狩野が言うように溶けてはいなかった。


溶ける……というのがそもそも違うのかと一瞬思ったけど、さっきまで狩野がいた階段は、血液を浴びて崩れ落ちてるし。


さっき叫んでたホーリーフィルムってやつか?


「ほう、こいつの毒でさえ無効化するか。さすがはジュワユース。聖遺物と言うべきかな」


感心してる場合じゃないだろ!


何をしたって倒せないこの敵を、どうやって倒すんだよ!


鞘に納めた日本刀の柄に手を添えて集中しながらも、どう戦えばいいかを考えた。


雑念が入るから、溜めの速度が遅くなるけど。