東京ヴァルハラ異聞録

奥に進み、カーテンを掴むと同時に勢いよく開ける。


するとそこには、男の子と女の子がいたのだ。


小学生……それも、低学年のような年齢くらいか。


「な、なんで子供が……いや、可能性はなくもないのか」


それにしたって、こんな子供まで殺し合いに参加してるのかよ。


なにも南軍に近いこんな場所で隠れなくても。


踏み込まれたらあっという間に殺されてしまうぞ。


「こ、このっ!俺達をいじめる敵なんて、俺がやっつけてやる!!」


なんだか可愛いもんだな。


女の子を守る為に、男の子が戦おうとしている。


そう言って取り出したのは、日本刀ほどもある長い包丁。


マグロの解体なんかに使うやつだ!


武器は全然可愛くない!


男の子が振り下ろした包丁を、日本刀で受け止める。


クルリと弧を描くように日本刀を回し、包丁の先を床に付けさせた俺は、その背を踏み付けた。


「あ!この!足をどけろ!」


「待て待て。俺は敵じゃない。少なくとも、お前達を殺すつもりはないよ」


「嘘つけ!そうやって油断させて、俺達が気を許した所で殺す気なんだろ!」


そのつもりなら、別にそんな面倒な事をしなくても簡単に殺せるよ。