東京ヴァルハラ異聞録

「そう、覚えているのね?でも残念だったわね。今回は順一はいないわ。私だけよ!」


話をしながらでも溜めを行っていたのか、鞘に納まった日本刀を引き抜き、ビショップゾンビに斬撃を飛ばした狩野。


一番下にいる狩野から、凄まじい斬撃がビショップゾンビに襲い掛かる!


それが直撃し、ビショップゾンビの頭部を縦に真っ二つに割った。


飛び散る血液。



「う、うわっ!あぶねえっ!」


飛散した血液を避けながら、三原が叫んだが、どうやら無事なようだ。


そして、それは狩野に容赦なく降り注ぐ。


「脆い!だけどこれじゃあ!」


素早く階段を駆け上がる事でそれを回避したものの、それでもビショップゾンビは平然と動き続けた。


「頭部を真っ二つにしても動き続けるか!?どうやって倒せばいいと言うのだ!」


他の化け物達と比べると、格段に脆い。


こちらの攻撃の殆どは通用するという事だろうけど、ダメージを与えれば血が噴き出す。


それは、身を犠牲にした凶悪な攻撃に他ならなかった。


左右に分かれた身体が、ユラユラと揺れて、月影と麻衣を見ている。


そしてそれが、二人に向かって手を伸ばしたのだ。