東京ヴァルハラ異聞録

そう言って狩野が俺達を見るけど、俺はそれに首を振った。


「いや、そうじゃないでしょう!こいつに足止めされるのは問題ですけど、これ以上人数が減れば、クイーンと戦うのはもっと辛くなる!誰かに任せるんじゃなく、皆でやるべきです!」


弱気と捉えられても仕方がない発言。


でも、やっと集まった9人なんだ。


名鳥や大友といった遠距離武器を持っている人がいてくれれば、状況も変わっただろうけど、今回ばかりはそうは言ってられない。


「フシュルルルルルル、キシャアアアアアッ!!」


ビショップゾンビが俺達を捉えたのか、口を開いて超音波のような声を上げた。


「くっ!わかっているのか少年!!ここで人数を減らしても結果は同じなんだぞ!!」


「でもやるしかないでしょう!!仲間を見捨てて行くよりも、ここで皆で戦った方がマシですっ!!」


「青臭い事を!!知らんぞ!どうなっても!!皆、散らばれ!一所に固まるなっ!」


恵梨香さんのその言葉で、螺旋階段を利用し、ビショップゾンビを取り囲むように配置した俺達。


だが、ビショップゾンビは狩野に首を向けたまま、俺達の事は無視しているようだった。