東京ヴァルハラ異聞録

「お前っ!?……えっと」


「千桜!!千桜拓也ですよっ!僕と美姫さんで援護しますっ!秋本さんは攻撃に集中してください!」


千桜が、美姫の超能力で動く看板の上に乗り、秋本のピンチを救ったのだ。


「超能力……ルークを倒した時のやつか!そういう事なら遠慮なくやらせてもらうぜ!!もっと高く上がれ!!強烈な一撃を食らわせてやるっ!」


「もっと上へ!?何をしようとしているのかわかりませんが、信じますよ!」


そう言うと千桜は、合図をするかのように上を指差した。


すると、看板はさらに上昇を始めた。


その下では、オーディンとフェンリルの戦いが繰り広げられている。


「ぬうっ!さすがにやるのう、フェンリルよ!じゃが、ワシを喰らえると思うなよ!!」


巨大なフェンリルの攻撃を、ひたすらグングニルで捌く。


それも、スレイプニルの上に乗ったまま。


「やれやれ、どいつもこいつも化け物揃いだな。俺も手を抜いていられないか。いっちょやりますかね」


のそりのそりと現れたの伊良。


手にしたミョルニルを振り上げ、フェンリルに向けて投げ付けた。


クルクルと弧を描きながら、一直線にフェンリルの額へと向かって行く。