東京ヴァルハラ異聞録

名鳥の問いに、何かを言おうとした朝倉だったが、一度それを飲み込んで。


俯いて、口を開いた。


「あんなのがいたんじゃ、私達が西軍を制圧しても意味がないじゃない。人間に残された道は少ないというのがわかるわ」


「朝倉さん、一緒に戦ってください。俺達には、強い仲間が必要なんですよ」


まだ迷っている。


そう感じたから、俺は思っている事を言った。


すると、朝倉は顔を上げて俺をジッと見て。


「臆面もなくそんな事を言う。だから子供は嫌いよ」


「す、すみません」


出会ってすぐに嫌われるなんて、思ってもみなかったな。


まあ、本来は敵同士なんだから仕方ないか。


「でも、子供だけ戦わせて私が戦わないなんて事は出来ないわね。そんな汚い大人にはなりたくないから。いいわ、私もあなた達の挑戦に乗ってみる。その代わり、願いが叶わなかった時は、西軍でも東軍でも制圧にかかるから」


「はっ!言うじゃない。もちろん、そんな事はさせないって。願いは叶う。そして俺達は元の世界に戻るんだからな」


朝倉、川本、そしてマスターが一緒に戦ってくれる。


恵梨香さん達はどうだろうかと考えていると……その恵梨香さんと狩野の姿が見えた。


こちらに向かって走って来ている。